2010年4月5日月曜日

いちご狩り体験は

何で高いのです?という質問をたまに受けます〓
スーパーで1パック400円前後、食べ放題1300円分も食べないわよ〓と突っ込まれる事があるので今回はその辺をざっくり解説してみようと思います〓


まず資材費から比較をしていきましょう〓出荷専門の農家と比較すると下がります〓正確には分かりませんが2/3程になるかと思います〓
これは出荷専門の場合は箱代が多くかかるからです。

人件費は差がありません。観光だと接客、販売、収穫、荷造りとありますが、出荷専門では接客、販売が無い分、収穫、荷造りが増えます〓

栽培管理費も差は無く種苗費、暖房費、はほぼ同じ、肥料農薬費のみ観光だと増えます。農薬をそんなに使うのか〓と勘違いしないで下さい〓前回の記事を読んでいただけると分かりますが天敵がかなり高額なのと、肥料は味を良くするために吟味をし、良質の物を沢山使います〓

経費の部分は以上になります〓かなりざっくりと比較しました〓


続いて収入を左右する収穫量です〓ここに大きな差があります〓
通常、いちごの収穫量は1,000�あたり平均5�と言われています〓それが観光だと平均3.5�まで落ち込みます〓

約3割の収穫減となります。そこまで減るのはなぜか?

まず、毎日収穫する訳ではなく、負担が大きかったり全くなかったり変化が大きいです〓加えていちごを成らせたまま完熟させるため木にかなりの負担がかかります〓

そして、水も必要な分与える訳ではなく、お客様を案内する2日前からはあげません〓味を良くするためです〓ストレスかけっぱなしですね〓


最後は写真を見ていただければ分かると思いますが、観光農園では無駄になるいちごが異常に多いです〓

これだけの事を総合すると収穫量は3割減となります。その分が価格に反映されてるんですね〓


ちょっとした裏話でした〓

2010年4月2日金曜日

農産物には色々な害虫が付きます

1カ所に同じ作物を作るわけですから繁殖スピードも並ではありません〓餌の分だけ害虫も増えていきます〓
通常なら農薬を散布し一掃するのですが、なるべく薬は使いたくありません〓
安全な農産物を作るためです!と言うのは建て前で、薬の購入代金、散布労力を考えると不経済だからです〓
誰だってなるべく楽をしたいし少しでも多く稼ぎたいです〓
で、どうするのか?と言いますと害虫の害虫(天敵)を使います〓
今はIPM(総合耕種的防除)というものが流行り(?)で化学的にだけでなく、物理的、生物的応用で作物の病害虫対策をする時代となりました〓
食品添加物(デンプン糊や脂肪酸)などで害虫を窒息死させたり、各害虫、病原菌に対応した天敵昆虫や菌が販売されています〓とても高価ですが〓

写真に写っているのは『ヒラタアブ』の幼虫です〓アブラムシの天敵で毎日沢山のアブラムシを補食してくれます〓
買ったのではありません〓実は元々自然界にも豊富にいます〓今まではそれを知らずに農薬で一掃しておりました〓
今は害虫を見たらまず観察〓様子を見ながら農薬散布となりす〓薬の使用回数を減らすことによりより、天敵が定着しやすい環境となります〓エコですね〓